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マルニファニシングでは家具修理の他、新しい家具へと生まれ変わらせるリノベーション家具の取り組みも行っています

家具はなおせる! ーインテリアを通してできるエコアクションー

壊れてしまったり、もう使っていないけど、どうしたらよいかわからず行き場がないまま自宅においてある。 そんな家具はありませんか?

株式会社マルニファニシングは、1928年に広島で創業した木工家具メーカーマルニ木工のグループ会社であり、90年以上の歴史を誇る家具の製造知識や豊富なアーカイブや熟練された修理職人の技をもって、世代を超えて長く大切にご愛用頂くために「なおすマルニ」として日々家具修理に向き合い研鑽に励んでいます。
しかし、現代はモノが溢れる時代。わたしたちのところへ修理依頼としてやってくる家具は、きっとほんの一部なのだと思います。

東京の街並みの俯瞰写真

環境省のデータ(*)によると、不用になった家具のうち、61%が自宅に眠ったままであり、リユース品として引き渡された割合はそのうちの16%のみ。
また、米国での家具廃棄量は現在、年間1200万トン以上であり、1960年以降は450%増加しているとの統計もあるといいます。

大事に作られた家具は、こまめなメンテナンスをすれば長く使えるものです。

世界的にも環境配慮への取り組みや、サステナブルな社会を目指すという意識が高まる中、家具のリユースを促進していくにはどうしたらよいのでしょうか?

マルニファニシングの修理工場の様子、修理を待つ椅子、修理工具



*(出典:データで見る消費者とリユース(環境省)https://www.env.go.jp/content/900532628.pdf)

家具のリユースにはどのような方法がある?

では、具体的に家具をリユースするにはどのような方法があるのでしょうか。 家具の再利用にはいくつかの方法があり、お持ちの家具の状態によって最適な方法が変わります。

再利用や寄付
そのまま使い続けられるものは他の人や団体に寄付することで再利用できます。
寄付先としては、地域のチャリティショップやリサイクルセンター、非営利団体などがあります。
また近年普及しているフリマアプリなどを使って、まだ使えるけど自分には必要なくなったものなどを次のユーザーに引き継ぐという方法もあります。

まだ使えるけど自分では使わなくなった家具は寄付


リフレッシュ/リノベーション
そのままでは使えない家具は必要な箇所を修理して、使い続けることができます。
その際に、現在のお住まいのスタイルやお好みに合わせてイメージをガラッと変えたり、カスタムすることでオリジナルの家具にすることも可能です。
マルニファニシングでは新品ともヴィンテージ家具とも異なる『リノベーション家具』として古い家具を新たな製品へと生まれ変わらせ、循環させていくサステナブルな取り組みを行っています。

マルニファニシングでは家具修理の他、新しい家具へと生まれ変わらせるリノベーション家具の取り組みも行っています


リサイクル
その家具が寿命を迎え、もはや修理不可能な場合には家具の素材を分解し、再利用可能な部分を取り出すことでリサイクルができます。
木材はチップボードやマルチパネルなどの製品に再加工されたり、金属部品はリサイクル工程によって再利用することができます。

もう使えない家具は部材のリサイクル


また、木製家具においては持続可能な森林管理を行っている木材を用いて製造されたものを購入することにより、環境に配慮した選択をすることができます。
例:
FSC(Forest Stewardship Council)認証
最も広く認知されている森林管理の認証システムであり、森林が環境・社会・経済の側面で持続可能な基準を満たしていることを証明するもの

PEFC(Programme for the Endorsement of Forest Certification)認証
世界中の森林認証プログラムを統一する国際的な認証システム。森林の持続可能性、木材の原産地のトレーサビリティ、社会的経済的側面に焦点を当てているもの

SFI(Sustainable Forestry Initiative)認証
主に北アメリカで利用される認証システムであり、森林の持続可能性、生物多様性の保護、水資源の管理、労働基準を重視しているもの。独立監査を実施し、原産地の追跡や持続可能な林業活動を推進している

持続可能な森林管理を行なった木材を使用することもサステナブルな選択と言える


家具のリユースの取り組み

家具のリユースにおいて先進的な取り組みを行う企業、ブランドの一部をご紹介します。

<ARTEK(フインランド)>
アルヴァ・アアルトやイルマリ・タピオバラなどの有名デザイナーとのプロダクトで知られるフィンランドの家具ブランドであるARTEK(アルテック)は、2006年より『2nd Cycle』という、フリーマーケットや古い工場、学校、造船所などから、長年使われてきた家具を探し出し、買い取るサステナブルな試みを行っています。

ARTEKリユース家具倉庫のイメージ画像


  <Vitra(スイス)>
スイスの家具メーカーで、20世紀のデザインのアイコンとなる家具パントンチェアで知られるVitra(ヴィトラ)は、「Vitra Take Backプログラム」として製造業者や小売業者が消費者から使用済みの製品や材料を回収し、元の加工・製造サイクルに再導入するための環境に配慮した取り組みを行っています。

VITRAリユース家具倉庫のイメージ画像


<D&DEPARTMENT(日本)>
デザイナーのナガオカケンメイ氏により創設されたD&DEPARTMENT(ディアンドデパートメント)では、持続可能なライフスタイルの実現に向けて取り組む「LONG LIFE DESIGN」を提唱し、ヴィンテージ家具の販売やリユース・リサイクルの推進を行っています。また、店舗で購入した商品の買取を保障する「ユーズド買取再販売」という画期的なサービスも実施しています。

D&Department店舗のイメージ画像


もっと知ってほしい 家具は修理できる!

まだ使用できるにもかかわらず、そもそも「家具は修理できる」ということを知らない方が多いことも家具のリユースにおける高いハードルとなっています。大事に作られた家具でも、日々の使用の中でメンテナンスが必要な箇所がでてきてしまうものです。

また、家具リユースのハードルを上げているもうひとつの要因が、メンテナンスコストです。
買い替えも視野に入れたが、思い入れもあるからコストをかけてでもなおしたい、そう思ってもらえる家具であってはじめて、修理という選択肢が生まれるのではないでしょうか。

マルニファニシングの工場で修理に使用する型紙、クッション材の画像


時間やコストはかかっても、なおして使い続けたい。

まずは、そう思ってもらえるような、長く使える愛着のもてる家具を作ること。
そしてメンテナンスが必要になった時には修理を相談できる拠点があること。

この両方が揃ってはじめて、家具を長くお使いいただけるのではないかと思います。

家具はなおせる!まずはそのことを広く知っていただけるよう、マルニファニシングは今後も家具修理に取り組んでいきます。

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